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Meltな気分で

コギトが書く、時事中心の雑多なブログです。暇つぶしにどうぞ。

安倍首相が憲法改正に「加憲」を表明した狙いとは?

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3日に安倍首相が憲法改正についてのビデオメッセージを流しました。

これは非常に面白く、興味をそそられる出来事でした。

 

まず、安倍首相がビデオメッセージという手段を選んだこと。

これは、既成のマスコミをすっ飛ばして、直接国民に訴えたことを意味します。

このやり方、CNNなど規制メディアをフェイクニュースだと非難して、ツイッターで発言しているトランプ大統領と似ています。

 

次に「2020年までに改憲したい」と期限を区切って具体的に述べたことです。

安倍首相の任期は最大9年の2021年までですから、自分の任期のうちに必ず改憲するという強い意志の現れとみるべきです。

改憲をしかも期限を区切って表明したことの意味は大きい。

10年前なら、いや5年前でも、こんなことを総理大臣が言ったら、それだけで首が飛んだことでしょう。

しかし、安倍首相が言うと、首が飛ぶどころか、本当に改憲できそうな気さえしてきます。それだけ政権基盤が万全だということでしょう。

 

次に面白いと思ったのは、安倍首相が憲法9条という本丸に言及したことです。左翼からは猛烈な反発をくらうだろう9条の改正に、逃げずに踏み込んだ。これも驚くべきことなのですが、安倍首相はいつもの淡々とした口調で話しました。

 

しかも、意外なことに、安倍首相は9条の1項、2項はそのままにして、9条にあらたに自衛隊を明記するということを言ったのです。

これも大きなサプライズです。

つまり改憲ではなく「加憲」を表明したのです。

ハードルを一気に下げた。

これなら公明党も同意するでしょう。憲法改正がぐっと現実味を帯びてきます。

 

しかしながら、誰もが抱く疑念があります。

それは、そもそも、1項、2項を残して、新たに自衛隊の存在を明記することなど可能なのか、ということです。

ことに2項の

<前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない>

 

はそのまま自衛隊の否定に当たります。

これを変えない以上、自衛隊を明記することなどできません。

つまり、安倍首相の言っていることは大いなる矛盾をはらんでいるということなのです。

安倍首相はそんなことは百も承知でしょう。

では、その整合性をどうとるのでしょうか?

自衛隊を明記するなら、2項は必ずいじらなければならない。そして1項も同様です。

 

安倍首相の狙いは憲法改正の議論を国民レベルで活発するというのがあると思います。

国民レベルというのが重要です。

つまり、東大の憲法学者や左翼インテリの憲法理論を排除して、素直に9条を読んでくださいということです。

子供から老人まで、母親から工場勤務のお父さんまで、すべての人に問いかけているのです。

このままでいいんですか?

 

自衛隊は必要だと国民のほとんどが望んでいるなら、憲法に明記しなければいけない。だとしたら、この9条はどうしたらいいと思いますか?

国民のみなさん、考えてみてください。

という安倍首相の問いかけです。

 

安倍首相は本気で9条の改正に来ていると思います。

今回のビデオメッセージは一見すると「加憲」ですが、真の意図は9条の改正にあると思います。

ハードルを最大限下げて、議論をしやすくし、議論をしていくなかで「加憲」の矛盾をついて、その上(9条の改正)を実現する。

安倍首相の勝負勘は研ぎ澄まされています。

北朝鮮の脅威が迫るなか、今、このタイミングで憲法改正のビデオメッセージを流したことも絶妙です。

これで次の衆議院選挙は、憲法改正が争点になります。自民党が勝利すれば、安倍首相の描いた通りになるでしょう。

外交でも経済政策でも打つ手がズバリと決まっている安倍首相。

最初に総理となった時とは別人です。

なぜ、ここまで変わったのか不思議なぐらいですが、国民にとっては幸いだろうと感じます。