読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

Meltな気分で

コギトが書く、時事中心の雑多なブログです。暇つぶしにどうぞ。

記憶喪失の菊園君と田中さん、身元は判明したが…【TBS緊急大捜索17春】

スポンサーリンク

久しぶりにテレビを見ていて目が釘付けになってしまった。

昨夜のTBSの「緊急!公開大捜索17春」という番組。

とくに記憶喪失になった二人の若者には興味をそそられた。

ある日、突然、自分の過去に関する記憶をすべて失うという記憶喪失。

19歳の菊園君(仮名)は、愛知県春日井市の駅で去年3月に記憶喪失。自分が誰なのかがわからない。どこから来て、何をするつもりだったのかもわからない。

所持金は一円玉で10枚、ポケットに入っていただけ。

もう一人の田中さんは、少し記憶があるものの、基本的には菊園君と同じだ。

興味深いのは田中さんは、自分の名前と生年月日、両親の名前と出身地を覚えていると言っていた。東北地方だとのことだが。しかし、最後に意外な事実が番組でわかった。

 

2人とも生放送のテレビで顔を出して情報を呼び掛けていたのできっと見つかるだろうと思って見ていた。

案の定、見つかった。

菊園君は中学の担任の先生と実の姉が番組に電話をかけてきた。

田中さんは高校の同級生からの電話。卒アルの写真も送られ、ほぼ本人と断定。

田中さんは、『森聖仁』という名前で愛知県の公立高校を卒業したとのこと。

事実を知らされ、田中さん自身は、これをどう思ったのかはわからないが、おそらくすぐ受け入れることはできないだろう。

現在の田中さんは、やや東北訛りだ。自分を東北出身と信じてこんでいた。田中勇一という名前も本人が覚えていたということだが、実際はまったく違った。

もし、愛知県出身の『森聖仁』なる人物が本人なら、彼自身が東北出身の田中勇一という人物を作りあげ、それになりきっていた可能性がある。

こういう現象は、よく多重人格者に見られる。

多重人格は幼少期の凄惨なトラウマが原因だ。幼少期にあまりにつらい環境に置かれると人間は「今、こんなにつらいのは本来の自分ではない」と自分自身を思い込ませ、それがエスカレートすると別人格が産み出される。これは生きていくための防御反応として脳がそうさせるのだ。

昔、ダニエル・キースの『24人のビリー・ミリガン』という有名なベストセラー本を読んだことがあるが、今回の菊園君も田中さんも、それと少し似た状況にあったと思う。

精神分析の先生も指摘していたように、過去の自分の環境があまりに過酷だと、ある日、突然記憶喪失になることがある。その場合の特徴は、パソコンの操作や電車の乗り方、自転車の運転など日常生活で必要な記憶は忘れていないのに、自分に関わる記憶だけがすっぽり抜け落ちる、というものだ。

過去の自分と結びつく記憶だけを喪失する。

菊園君の場合も実際は京都出身だったのに、いっさいの関西訛りがなかった。

その点は田中さんと同じだ。

京都人というのを記憶から消している。

ここからは私の勝手な推測にすぎないが、菊園君の場合、携帯もお金ももっていなかった。着の身着のままで実家を飛び出し、愛知県にやってきた。

実家から「死ぬ思いで」逃げ出してきたのかもしれない。あるいは本当に死のうとしていたのかもしれない。

田中さんも同級生の話では複雑な家庭環境だと言っていたので、同じなのかもしれない。

自分の存在を消してしまいたいという思いが強く、それが記憶喪失につながったのかもしれない。

2人の若者の身元は判明した。

しかし、これから記憶を取り戻すことが、本当にいいのかどうか。

あまりにも過去の環境が辛いのだから記憶を消したのだ。これは脳の防衛反応だから、ある意味、生きていくために忘れたともいえる。

専門家のサポートは必要だろう。

2人の青年に、これからの人生幸あることを望む。