Meltな気分で

コギトが書く、時事中心の雑多なブログです。暇つぶしにどうぞ。

南スーダンへの武器禁輸に日本が反対している理由は?

スポンサーリンク

本日、このようなニュースが流れた。


パワー米国連大使は19日、米国が提案する南スーダンへの武器輸出を禁止する国連安保理決議案に、日本などが慎重な姿勢を示していることについて「国連平和維持活動(PKO)部隊を守る手段である武器禁輸を支持しないという論理は、非常に疑問だ」と述べ、不満を表明した。
出典:慎重姿勢の日本に不満表明=南スーダン武器禁輸めぐり-米:時事ドットコム

わかりやすく言えば、
「内戦状態にある南スーダンへの武器輸出を禁止すること」に、日本が反対しているということだ。

この記事を見れば、誰しも、なぜ日本は反対しているのだろうか、と訝しがると思う。

現在の南スーダンは政府軍と反政府軍の戦いの中で、民族浄化、いわゆるジョノサイドによる大量殺戮、集団レイプなど凄惨な状況にあるとされている。

そんな中、アメリカを中心としてた国際世論は南スーダンへの武器禁輸をしようとしている。正論のように思う。

しかし国際政治はそのような正論通りにはいかない。・・・日本がそのような行動をとる理由はなんだろうか?

南スーダンといえば、最近の話題で、PKOの駆けつけ警護問題だ。
先月、政府は南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に参加する陸上自衛隊に「駆けつけ警護」の新任務を与えると決めたばかり。

「駆けつけ警護」は離れた場所にいる国連職員らを暴徒などから武器を使って助ける任務。
そしてその運用は今月12月12日から実施された。

ほんの一週間前のことだ。

日本がこの時期に自衛隊の「駆けつけ警護」にゴーサインを出したのは、現在の南スーダン政府がある程度安定していて、分裂し内乱状態になる可能性が低いと見たからである。

つまり日本が武器禁輸に消極的なのは、南スーダン政府を刺激したくないからだ。

しかし、これは色んな意味で矛盾だらけの話である。

そもそも南スーダンの治安が比較的安全だから、この時期に自衛隊を派遣したという点。なんとも情けない。自衛隊は軍隊だ。危険だから軍隊が行くのであって、安全なら行く必要はない。

次に政府軍が正しく、反政府軍は悪と日本政府は捉えているのか。南スーダンのような国でそんな簡単に善悪が分かれているはずもない。国連が政府軍、反政府軍関係なく、武器禁輸をしようとしていることの方が正しい。

それに南スーダンに武器禁輸をすることは、警護する自衛隊の安全にも寄与するはずである。

矛盾だらけだが、うがった見方をすると、日本がこのような立場をとるのはアフリカにおける日本のプレゼンスを高めようとする狙いがあるのかもしれない。

ご存じのように中国はアフリカに多額のODA援助をし、国際世論の中でアフリカの中国支持を取りつけた。
日本はその遅れを取り戻そうと躍起になっているように見える。

2度目の安倍政権が発足した直後、2013年の5月に南スーダン初代大統領キール氏が来日し安倍首相と会談している。

それを受けて、同年7月1日、首都のジュバに駐南スーダン日本国大使館が開設。

2013年5月に小野寺五典防衛大臣が南スーダンを訪問、その後、2015年1月に中谷元防衛大臣が、2016年10月には稲田朋美防衛大臣が南スーダンを訪問している。

矢継ぎ早の対応だ。
つまり政府は南スーダンと、せっかく築いた関係を壊したくないということなのだろう。

そのことが今回の米国が提案する南スーダンへの武器輸出を禁止する国連安保理決議案に、日本が慎重な態度をとっている理由と思われる。